韓国旅行|ドラマ『サイコだけど大丈夫』の「完璧」エンディング(コラム)♪
ドラマ『サイコだけど大丈夫』が無事に幕を閉じました。
韓国ドラマ『サイコだけど大丈夫』は自閉症のスペクトラムがあるサンテと、お母さんに「あなたは兄さんの面倒を見るために生んだ子」と言われて育ったガンテ、お母さんの情緒的虐待によって感情を学べなかったムニョンがお互いにトラウマを癒し、成長する物語として視聴者を魅了しました。
サンテとガンテの母を殺した人であり、ムニョンの母であるト·ヒジェの正体とその蓋然性について意見が分かれましたが、最終話が放送された後、視聴者は「完璧な」結末だったと評価しました。
その理由は、おそらくト·ヒジェの正体とは関係なく、サンテとガンテ、ムニョンの成長が第一話からしっかりと述べられ、最終話でもやはりその成長に焦点を合わせてうまく仕上げたからに違いありません。
何より目立つのは「サンテの成長」でした。
「このドラマには男性主人公と女性主人公、そして主人公がいる」という言葉があるほど、「サイコだけど大丈夫」ではサンテの成長を16話にわたって密度よく表現していました。
サンテは母親の死を目撃して、ト·ヒジェの服についていた蝶のブローチを見て蝶を極度に恐れるようになりました。
そして毎年春になると、蝶が追いかけてくる悪夢を見るのです。そのため、サンテとガンテは1年ごとに引越しをし、蝶を避けて逃げ回ってきました。
その一方で、サンテは毎回引越しをするのに苦労するガンテのためにキャンピングカーを買う夢を持ってお金を貯めています。
キャンピングカーを買う気はあるものの、トラウマを克服する勇気がないサンテは「見た目より幼いですが、子供ではありません。」
「兄さんだけを信じて!兄さんだけ!兄さんがいれば心強いから。」と言いながら、ガンテのシールドの中にいたいと思っています。
ガンテがムニョンと恋をし始め、ムニョンと一緒に過ごす時間が多くなると、サンテはガンテを奪われるような気分になって不安を感じるのです。
不安感が極度に高まると、幼い時に溺れた自分を助けることを躊躇ったガンテの姿を思い出し、人々に「弟が兄を殺す」と叫びながらガンテを自分のそばに置きたがります。
ムニョンと悪夢を追い払う人形マンテをめぐって争いながらも、マンテは譲ってもガンテは譲れないと言い、「弟は私のもの」と固執しました。
そんなサンテは、眠るガンテの顔を見て、初めて本当に幸せなガンテの表情を見ます。
その姿をじっと見つめるサンテは、弟の幸福とガンテという存在を尊重しなければならないということを悟るのです。
ガンテにご飯は食べたのかと聞き、レストランでご飯もおごり、小遣いも与えるサンテは、これ以上ガンテに保護を受ける人だけではなくなり、もはやガンテの保護者であり兄です。
そして、戸籍に名前がなければ家族ではないと言って押しのけていたムニョンをついに家族として受け入れます。
ムニョンを家族として受け入れながら、サンテはガンテではなく他人と一緒に生きていくということを学びます。
そして、サンテはガンテの保護者だけでなく、ムニョンの心強いお兄さんになっていくのです。
トラウマに直面して他人との関係を結びながらサンテは、蝶を描く練習もし、表情を描く練習もして内面の傷をだんだんと癒していきます。
そしてト·ヒジェが再び現れ、ガンテとムニョンを傷つけると、成長したサンテは「うちの弟たちいじめるな!」と叫んで弟たちを守りました。
サイコを意味したト·ヒジェの蝶を、治癒を意味するサンテの蝶に上塗りして、サンテはムニョンと一緒に絵本も完成し、キャンピングカーに乗って旅に出ます。
サンテは自分だけの蝶を完成し、ガンテとムニョンもお互いに傷を癒し、成長したので、あれほど望んでいたキャンピングカーに乗って旅する幸せな3人の姿が映ったので、それがドラマの最後の場面だと思いました。
しかし、ドラマはここで終わりませんでした。
楽しく旅行している途中、挿絵作家のオファーを受けたサンテは、仕事をしに行くために荷物を別にまとめます。
ガンテがそれを見て一緒に家に帰ろうとすると、サンテは「ムン·ガンテはムン·ガンテのもの、僕は僕のもの。」と言って、「ずっと遊んで。」と言います。
サンテは今や、ガンテの保護が必要な人ではなく、誰かの必要な人になったのです。
ガンテとムニョンを後にして明るく笑いながら手を振るサンテがとても幸せそうで、ドラマが完全に終わった今もずっと記憶に残っています。
キャンピングカーとサンテが乗った車がお互いに反対方向に離れていき、一緒に傘を差していく3人の姿で、「ムニョンとサンテの童話も終わり、ドラマも終わった。」と予想しましたが、これも終わりではありませんでした。
ドラマはまたサンテが去る前の場面に戻って「コーヒー飲んで行くんだって、コーヒー。」というサンテとガンテ、ムニョン、イ・サンインの日常的な姿で終わりました。
サンテはこれから一人立ちできる人間に成長し、それぞれの道を歩きながら生きることになりますが、相変わらずお互いの日常に残って笑い合い、言い合いし、頼りにしながら生きるということをこの短い場面を通じて垣間見ることができ、より完璧な結末だと感じました。
警察に捕まった後、「人間はとても弱くて病気だ」というト·ヒジェの言葉に、オ·ジワン院長は「弱いから一緒にいるんだ、お互いに寄りかかって生きるのが人間だ」と答えました。
彼の言葉のように、限りなく弱くて痛かった3人は、お互いにそばを譲り合い、一緒にいたからこそ「幸せになる勇気」を出して、トラウマと向き合い、治癒することができたのでしょう。
傷から立ち直り、自分だけの人生を送りながらも、お互いの日常に浸って共にする3人のエンディングを通じて、視聴者たちもまた彼らの人生を応援し、そばにいる人たちの大切さを記憶し、それぞれの人生を幸せに生きる勇気を得たようです。
弱くても、痛くても、良くなくても大丈夫。
弱くて、痛くて、悪くない人同士がお互いに寄り添っていれば、「幸せになる勇気」が生まれるはずだから。
ひとこと
ラストのコーヒーのシーンにどのような意味が込められていたのかスッキリ教えてくれるなど…読みながら涙が出そうになる…じんわり温かい素敵なコラムです❤️
✳︎写真はtvNより記事はartinsight.coからお借りしました。
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