韓国旅行｜『82年生まれ、キム・ジヨン』ジェンダーの対立? 一応見て判断なさるべし(コラム)♪

映画「82年生まれ、キム・ジヨン」(監督キム・ドヨン)がいよいよベールを脱いだ。 /ロッテエンターテインメント

1982年春に生まれ、誰かの娘であり、妻、同僚であると同時に母として、2019年の今日を生きていくジヨン(チョン・ユミ)。

時にはどこか閉じ込められたようにもどかしくもあるが、夫のテヒョン(コンユ)と愛らしい娘、そして頻繁に会えなくても、いつも頼もしい家族がジヨンには大きな力です。

しかし、いつからかまるで別人になったかのように話すジヨン。

テヒョンは妻が傷つくことを恐れてその事実を打ち明けることができず、ジヨンはそんなテヒョンにいつも “大丈夫”と言って笑って見せます。

製作段階から大きな話題を集めた映画「82年生稀、キム・ジヨン」(監督キム・ドヨン)がいよいよベールを脱ぎました。

チョ・ナムジュ作家の同名のベストセラーを原作とした「82年生まれ、キム・ジヨン」は1982年生まれ、2019年の今日を生きているキム・ジヨンの誰も知らなかった話を描いた作品です。

2018年、短編映画「自由演技」で第17回ミジャンセン短編映画祭非情都市部門最優秀作品賞と観客賞を受賞し、可能性を認められたキム・ドヨン監督の長編デビュー作です。

「82年生まれ、キム・ジヨン」でジヨンを演じたチョン・ユミスチールカット。/ロッテエンターテインメント

スクリーンにかかって生まれ変わった「82年生まれ、キム・ジヨン」は原作が伝えたいメッセージを忠実に守りながらも、さらに深まったドラマやストーリーで映画的な楽しみまで逃しません。

現実と触れ合ったキャラクターとエピソードを通して、私たちの周りにいそうな平凡な人々の普遍的な日常をディテールを追いながらも躍動感を持って描きます。

夢見ていた幼い頃、何事にも自信に満ちていた職場生活を経て、今は一人の子供の母親であり、誰かの妻として生きていくジヨンは、私あるいは私たちの周辺にいる人です。

時には幸せを感じますが、今日と変わらないはずの明日が繰り返される現実に、なんとなく漠然とした不安があり、胸がどきどきするのです。

にもかかわらず、いつも大丈夫だと笑いながら淡々としていたジヨンが、自分が覚えていない間に「誰か」になって吐き出す言葉は、しびれるように感じられます。

ジヨン、寂しがらないでねと。

「82年生まれ、キム・ジヨン」は、平凡な人たちが生きていく話を盛り込むことになる。コンユ – チョン・ユミスチールカット。/ロッテエンターテインメント

映画はジヨンだけでなく、彼女を取り囲んでいる周辺人物の物語も繊細に描いています。

たまに別人になったような姿を見せる妻の変化を見守りながら、心配で胸を痛める夫テヒョンをはじめ、ジヨンの母親と家族、同僚などが劇を豊かにします。

特にテヒョンは原作より分量が増えました。「行動」も行います。

育児は助けるものと認識したり、夫婦げんかの後、すねた妻にご飯を作ってくれと文句を言う姿、妻のために直接病院を訪れて相談を受けたり、妻の復職のために育児休職も決心するなど、小説より一歩進んだテヒョンの姿が嬉しいです。

ジヨンも成長していきます。誰かになってしか心を打ち明けられなかったジヨンが、堂々と自分の声を出す時は、感動とともにカタルシスまで感じられます。

エンディングもいいです。苦々しさを抱かせた小説とは違って、映画は希望的メッセージを伝えます。

これに対し、キム・ドヨン監督は「ジヨンの母親よりはジヨンが、ジヨンよりは娘のアヨンが、よりよい世の中で生きていけるだろうという願いを込めました」と説明ました。