韓国旅行｜『サイコだけど大丈夫』【キム・スヒョン – ソ・イェジ】が悪役再解釈で言いたかったことは？(コラム)

『サイコだけど大丈夫』に登場する悪役の再解釈が視聴者に大人の役割について思い出させる機会になりました。

「サイコだけど大丈夫」が大人のための童話として好評を得る理由です。

8月8日に放送されるtvN土日ドラマ「サイコだけど大丈夫」（脚本チョ·ヨン演出パク·シヌ）の第15回では殺人容疑者ト·ヒジェ（チャン·ヨンナム）からムン·ガンテ（キム·スヒョン）を救うため孤軍奮闘するコ·ムニョン（ソ·イェジ）の姿が描かれる予定です。

「サイコだけど大丈夫」は毎回「眠れる森の美女」「塔の上のラプンツェル」「美女と野獣」「醜いアヒルの子」など童話を再解釈した台詞で視聴者に新鮮な楽しさと感動を与えてきました。

特に、反社会的人格の性向を持つ児童文学作家、コ·ムニョンが再解釈した童話の中の悪役の姿は視聴者に大きな衝撃を与えました。

コ·ムニョンは「童話とは現実世界の残酷性と暴力性を逆説的に描いた残忍なファンタジーだ」と明らかにしました。

続いて「「フンブとノルブ」は長男のむちゃくちゃな遺産相続の問題を扱っている、「人魚姫」の教訓は婚約者の男を狙うと罰せられる。童話は現実を悟らせる覚せい剤だ。」と付け加えました。

このように冷徹なコ·ムニョンが良い大人と評価した唯一のキャラクターは、アニメ『赤ちゃん恐竜ドゥーリー』に登場する悪役コ·ギルドンです。

コ·ギルドンはいきなり家に入ってきたドゥーリー、トッチ、ドウナー、ヒドン、マイコールをいじめながら育てるキャラクターです。

コ·ムニョンは自閉スペクトラムを持つムン·サンテ（オ·ジョンセ）と『赤ちゃん恐竜ドゥーリー』を見ながらコ·ギルドンについて語りました。

コ·ムニョンは「私はコ·ギルドンが好き。コ·ギルドンはあの子たちすべてに食べさせ、育ててくれたから。」と評価しました。

ムン·サンテも「転がりこんで来たドゥーリー、トッチのような子どもたちを守ってやる。僕もガンテの保護者だ。大人っぽくTE頼もしい。」と共感を示しました。

コ·ムニョンは、コ·ギルドンのように自分の城に転がり込んできたムン·サンテ-ムン·ガンテ兄弟を家族として受け入れました。

コ・ムニョンは幼年時代、裕福な家でそだちましたが、両親の愛をまったく受けることができなませんでした。

母はコ・ムニョンを自分の基準を満たした人形のように育て、父は母親の虐待に近い育児法を目撃したにもかかわらず黙認しました。

コ·ムニョンのそばにはコ·ギルドンのように幼い存在の弱点と障害をカバーする大人がいなかったのです。

『サイコだけど大丈夫』というロールモデルの大人がいなかったにもかかわらず、コ·ギルドンの道を歩くコ·ムニョンを通じて本当の大人の役割は他人の障害、弱点をカバーできる人であることを視聴者に示しました。

ムン·ガンテは兄のムン·サンテと童話『醜いアヒルの子』の中の白鳥を育てたアヒルの母親について話しをしました。

ムン·ガンテは「アヒルたちにいじめられた白鳥も、大人がいたら家族から離れなかったはずだ」と語りました。

すなわち、童話「醜いアヒルの子」の本当の悪役は白鳥を除け者にしたアヒルではなく、のけ者を傍観したアヒルの母と評価したのです。

ムン·ガンテは自閉スペクトラムを持つ兄のムン・サンテのため、母親から十分愛されず、醜いアヒルの子のように育ちました。それにも関わらず、ムン·ガンテは兄のそばを離れませんでした。

母親がムン·ガンテの犠牲を認め、彼が好きなチャンポン屋によく連れて行くなど、足りないですが最善を尽くして愛情を示したからです。

そのおかげで、ムン·ガンテは傍観する大人ではなく、弱点を持つ人々を守ることができる本当の大人に成長したのです。

ムン·ガンテが、母親の虐待によって恐れを抱くコ·ムニョンのそばを守ることができたのも、母親の愛情のおかげだったのです。

ドラマ「サイコだけど大丈夫」はムン·ガンテを通じて、本当の大人の役割は子どもたちが正しく成長するように、傷つかないように守ってあげなければならないということを力説しました。

コ·ムニョンとムン·ガンテは幼年時代、きちんとした大人の保護を受けることができませんでした。

2人はマンガと童話の中の悪役を再解釈することで、本当の大人の役割が何なのか視聴者に知らせています。

2人の言葉に視聴者が共感と自責を同時にしながら成長する理由です。

『サイコだけど大丈夫』は放送終了まであと2回を残すのみです。

コ·ムニョンとムン·ガンテ、2人の孤軍奮闘を見守った視聴者皆が、本当に大人に成長できるかどうか注目されます。