韓国旅行|財閥から主演の座を奪った【宇宙人やトッケビ】なぜできた?(コラム)
サイムダン(上) – トッケビ(下)
◇ただの財閥はサイコパス「超人的能力者」を打ち出したドラマたち
トッケビも去り、人魚も去りました。「ファンタジー」ロマンスの波が一回通り過ぎ、そのバトンを朝鮮版「ギャツビー」が継承しています。
しかし、同時間帯の競争作<キム課長>の追撃(キム課長12.8%、サイムダン13.0%ニールセンコリア)に苦戦する姿です。
(この記事の配信は2/2午前、夜の放送では順位が入れ替わりました。)
◇ファンタジーとしてのロマンス
<サイムダン、色の日記(以下サイムダン)>は、私たちがよく知っているシンサイムダンの一代記を扱ってますが、ドラマの内容が扱っているのは、私たちが全く知らないシンサイムダンの「仮想」の日記です。
男性中心社会である朝鮮時代に、女性でも自分の存在論的限界を超えた女性アーティストを扱おうとするものです。
しかし、いつものようにそれだけであれば物足りないのです。欠かすことのできない愛、彼女のために「イ・ギョム」という仮想の人物が登場します。
反逆者として死んだ王族の孫で、後日、図画署の首長になるイ・ギョムは、幼いサイムダンと「安堅の金剛山も」を媒介に縁を結んで愛を育てていきますが、運命の生で「婚姻」の実を結ばないまま生涯サイムダンを思いながら生きていく「朝鮮版ギャツビー」です。
このように<サイムダン>は、実在の人物サイムダンの周辺に至高至純のような純情男のイ・ギョムを配置して「ファンタジー」としての構成を完成します。
最近「ロマンス」ドラマの傾向は「ファンタジー」です。
OSTの一節だけでも連想できるブームを起こしたtvNの「トッケビ」がそうでした。
最近放映終了したSBSの「青い海の伝説」もそうでした。
ミニシリーズで話題になったロマンスドラマでヒットしたものには「ファンタジー」の要素を避けて行ったドラマがない状態です。
「太陽の末裔」EP2
ある人は、KBS「太陽の末裔」を思い出すかもしれません。
16回視聴率38.8%、2016年最大のヒット作「太陽の末裔」は戦場を背景に派遣兵士と医療奉仕団の医師の間で咲いた愛を大事にしました。
しかし、ドラマの序盤、現実とは全く異なる異国の戦場で戦うシーンで、作戦の主導権を持っていく大韓民国の軍人こそ「率直に言って」「戦時作戦権」がない大韓民国でどんなキャラクターよりも「ファンタジー」であると思われます。
<太陽の末裔>はヘリコプターに乗っての神出鬼没はもちろん、撃たれて死ぬかと思ったら、すぐに次の日の作戦で活躍するユ・シジンを介して、この人物が「ブロックバスター」級の映画のヒーローに劣らないことを認めるしかありません。
なぜあえて大韓民国を差し置いてオルクという異邦の場所を背景としたのでしょう。
さらにドラマの中の背景には、中央アジアの難民が発生する国と設定していましたが実際の撮影場所は秘境で評判のギリシャでした。
つまり背景から開始して、キャラクターの活躍まで、「ヒーローブロックバスター」のロマンスという新ジャンルを開拓したドラマであるというのが正確な評価ではないでしょうか?
◇太陽の末裔
キム・ウンスク作家のドラマ=ファンタジーロマンスの歴史
もちろん、かつて私たちの「ロマンス」はファンタジーでした。
貧しい女性と実際には会うことができない財閥家の子弟が遭遇し「愛」を共有するにはそれ自体が不合理である「夢」の話なのです。
しかし、それにもかかわらず、その「夢」が時代に乗って「現実的」のように伝わっているドラマです。
先に<太陽の末裔>に続いて<トッケビ>で称賛を受けるに至ったキム・ウンスク作家のロマンスを振り返ってみると、まさに「ファンタジー」としてのロマンスの歴史を最もよく表していることがわかるでしょう。
50%を超える視聴率(57.6%、20回)を記録したキム・ウンスク作家のドラマの牙城<パリの恋人>をはじめ、2012年に「シークレットガーデン> 2013年<相続人>まで、キム・ウンスクドラマの中で、シンドローム級で多くの女性たちの心を盗んだのは「財閥」あるいは「財閥家」の子弟でした。
このようにロマンスドラマの常連であり、主人公になった「財閥」。
彼らの頻繁なドラマへの出征は、拝金主義的資本主義社会の大韓民国の現実のための最も率直な告白でした。
しかし、そのような「告白」も多かったなら飽きが感じられます。
朝のドラマから連続ドラマ、週末ドラマ、ミニシリーズまで男性の主人公を独占する「財閥」では、男性たちの「陳腐さ」が蓄積されるしかないでしょう。
それと同時に、資本の独占と寡占が全社会的に体制化されていく「新自由主義」の中の大韓民国は、富への熱望と同じくらい、固定化された階級社会化されていく現実に対する不満と怒りを発生させています。
そして、これは、その経済的権力の頂点にある財閥に対するマイナスの効果も導出しました。
ですから財閥はまだ朝のドラマから週末ドラマまで「愛」が主要な背景であり、主人公として動作しますが、同時に各種ドラマで「主な悪」として機能し始めました。
最近、スタートした<被告人>をはじめ、道徳意識が不在したサイコパスの悪人はほとんどその存在が「財閥」である場合が多いです。
これは、私たちの社会で「富」の使い道がサイコパス的体感をもたらすほど不道徳である広範な普及をしている認識に起因するものです。
◇星から来たあなた
ロマンスドラマの主人公だった財閥。トレンディなロマンスの物の軌道が修正されました。
週末ドラマや主婦が主人公だったドラマを書いたパク・ジウン作家は、永遠の命の宇宙人のト・ミンジュン(キム・スヒョン)を主人公として登場させて、2014年のシンドロームを誕生させました。
人間の世界で最も強力な力を持った「財閥」を超えた存在の宇宙人が登場したのです。
トッケビに劣らず長い時間を人間世界に生きていたト・ミンジュンは、彼の超人的能力を利用して財閥に劣らない富を持っています。
そして、危機に瀕したチョンソンイ(チョン・ジヒョン)を救う奇想天外な能力を持ちます。
「星から来たあなた」
「トッケビ」
161223 EP.7
今、比べてみると、トッケビのキム・シン(コンユ)と宇宙人のト・ミンジュン(キム・スヒョン)は、トッケビと宇宙人という異質の存在にもかかわらず、その神妙な能力で富を蓄積して財閥に負けない富を持ちます。
そして、危機の瞬間に、財閥のような人間には、決してできない主人公を救い出す力を持っている点ではかなり似ているバージョンです。
まるで財閥のアップグレードバージョンのように。
もし、永遠の命を生きる宇宙人とトッケビが貧しい存在か、就職活動中の人だっと言っても、今のように彼らの悲しい運命に直面するでしょうか。
財閥に劣らないキャラクターもあります。やはりキム・スヒョンが演じた<太陽を抱く月」の王のイ・フォンと王に劣らない世子の<雲が描いた月明かり>のイ・ヨン(パク・ボゴム)です。
彼らは不遇な王族ですが、その不運を超えて「愛を守る王族」の権威がありました。現代のどの財閥人たちが身分制の国家の王を見渡すことができるのでしょうか。
キム・スヒョン – ソン・ジュンギ – コンユ
2012年の<太陽を抱く月>から2017年のシンドロームを導いた<トッケビ>まで話題になりました。
高い視聴率を誇ったロマンスドラマの主人公は「財閥」の代わりに、まるで財閥のアップグレードバージョンのようにお金はもちろん、権力がいらないほどの神秘的な能力を持っています。
このようにドラマの中で、神妙な男性の主人公が女性視聴者たちの心を捕らえたこの時期は、残念ながら現実の身分上昇はますます絶望的になって新身分制社会という言葉が公然と登場しています。
貧富の差が増して富が固定化されていく時期でした。財閥はロマンではなく、サイコパス的不道徳の象徴になっていく「暗鬱な現実」の認識が広がっていく時期でした。
このような時期の最高のファンタジーは、疲れた現実を耐えるテコとなったのでしょう。
ひとこと
またまた興味深いコラムです。トッケビや宇宙人は実は<財閥のアッップグレードバージョン>「富も力も備えた上に神秘的な魅力まで備える!」なるほどですが、財閥が変化した姿があれとは。ちょっと可哀想?
*写真はSBS,tvN,KBS2,MBC,sportsseoulより記事はohmystarからお借りしました。
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