韓国旅行|tvNに奪われたドラマ王国…地上波危機その1(コラム)♪
「最近tvNへ先に行きます。」
わずか3年前、KBSはドラマ「太陽の末裔」で盛大な宴を開きました。
ソン・ジュンギ – ソン・ヘギョを打ち出した「太陽の末裔」は130億ウォンの製作費が投入された大作で、それに見合った大ヒットを放ちました。
最終回の最高視聴率は38.8%で、製作費は放映前早めに回収し、1000万映画二編を超える売上高を記録し、しばらく停滞した韓流ブームに再度火をつけました。
その後、地上波ドラマでは、第2の「太陽の末裔」を出すことはできませんでした。
「トッケビ」と「ミスターサンシャイン」など大型の作品はすべて、ケーブルチャンネルtvNから出てきました。
地上波放送は、第2の「太陽の末裔」どころか、大作や話題作が見当たらないばかりか1〜2%台の視聴率のドラマがあふれ、新しい成功モデルもない状態です。
地上波の入れ替わった地位は「編成順」にも明確に表れています。
最近、外注ドラマの制作会社は、編成を受けるために10人中9人はtvNに先に行きます。その次は、JTBCです。
当然、よいコンテンツを選ぶ”優先権”が、これらのチャンネルに誕生します。スター作家やPD、スター俳優らが追従するのも当然のこと。
地上波が後回しになるのです。期待しない”ジャックポッド”が出ることを望む気持ちで”次善の選択”を行うものの劣悪な環境の中ではたやすいことではないのです。
◆2018年のドラマ成績表、地上波は「行方不明」に
joynews24が創刊14周年を迎え、19日から26日までエンターテイメント社・放送局の在職者、映画、放送コンテンツ制作者、芸能部の記者など業界の従事者200人を対象に最高のドラマを尋ねました。
今年最高のドラマは、全てtvN、JTBCが占めました。
tvN「ミスターサンシャイン」が1位、「100日の朗君様」JTBC「ミスティ」tvN「私のおじさん」「ライブ」、「キム秘書がなぜそうなのか」とOCNの手the guest」、JTBC「ライフ」 、「よくおごってくれる綺麗なお姉さん」「ビューティーインサイド」「マザー」の順でした。
地上波ドラマは10位内に「行方不明」になったのです。
視聴率もこれを証明しています。期待作だった「ミスターサンシャイン」は、最終回の平均視聴率は、ケーブル、衛星、IPTVを統合した有料のプラットフォーム世帯視聴率基準18.129%(ニールセンコリア)であり、最高視聴率は20.0%でした。
30日に放映終了した「100日の朗君様」は、最終回14.4%を記録、歴代tvN視聴率4位に該当する記録を立てました。
「準大ヒット作品」もあふれました。
パク・ソジュン – パク・ミニョン主演の「キム秘書がなぜそうなのか」、チソン – ハン・ジミンの「知っているワイフ」、イ・ソンギュン – アイユ主演の「私のおじさん」なども6〜8%台の視聴率を記録、地上波を抜いて同時間帯1位を記録した孝行作品でした。
一方、地上波ドラマは歴代最悪の「飢饉」を迎えました。週末ドラマを除いては、10%を超えた作品が手に数えるほど。
現在放映中のドラマの中ではソ・ジソプ主演のMBC「私の後ろにテリウス」が唯一の10%を越えているだけです。
SBS「先にキスからしましょうか」、「三十ですが十七です」、「リターン」、KBS「私たちが出会った奇跡」、「スーツ」などが今年10%台を超えた作品です。
一方、1〜2%台の視聴率を記録したドラマは続出しました。 KBS2「ラブリー・ホラーブリー」は1.0%まで落ち、今年の最低視聴率のドラマを記録し、「今日の探偵」とMBC「偉大な誘惑」まで1%台の視聴率ドラマが三編出ました。
MBC「「手をつないで-沈む夕日を眺めよう」「死生決断ロマンス」「バッドパパ」「時間」KBS2「あなたのハウスヘルパー」、SBS「フンナムジョンウム」など2%台の視聴率ドラマもおびただしい数でした。
実は、視聴率よりも痛いのは、ウェルメイド作や話題作が全く見当たらないという点です。
コンテンツパワー指数(CPI)の影響など、様々な調査でも、ケーブルドラマ、JTBCが優位を占めました。
若い視聴者の好みに合ったトレンディドラマ、あるいはウェルメイドドラマでブランド価値を高める中、地上波の影響力は低下しました。
◆製作費負担の人材不足まで、地上波の「二重苦」
かつて「ドラマ王国」を謳歌していた地上波ドラマはなぜ苦戦を強いられているのでしょうか。答えは簡単です。
良いコンテンツを先取りする機会を失っているのです。あるいはその機会が訪れても膨大な製作費が負担となり気軽につかむことができないのです。
今年、最高の話題作だった「ミスターサンシャイン」の組み合わせが代表的です。
製作費約430億ウォンが投入された「ミスターサンシャイン」は、当初SBS編成が先に議論されましたが、一回当たりの制作費の負担で意見の相違が生じて、最終的にtvNに渡しました。
わずか数年前までは、地上波チャンネルには、100億台の大作が結構ありました。
ドラマ制作会社が、低い製作費による出血に耐えながらも、地上波ドラマの「象徴性」のために泣く泣く編成にしがみつくしかありませんでした。しかし、状況は変わりました。
ミニシリーズのドラマの平均制作費は平均5億ウォン(約3900万円)前後で,第16部作では50億-70億ウォン(約3100億円)がかかります。
地上波では1回当たり2億ウォンを支払うのもままならないため、外注製作会社の立場では残りの製作費に対する負担とリスクを抱えるしかありません。
一方,CJE&Mの子会社であるスタジオ·ドラゴンは,制作費を100%支援し,最小限の製作会社の収益を保障する構造となっています。
制作会社の立場ではケーブルチャンネルを好むしかない状況です。
ここに人手不足、スターキャスティングの難しさまで、二重苦、三重苦につながっています。
検証された地上波ドラマのPDが、フリーランスに転向して、経験の浅いPDが演出を引き受けることになり、現場での危機管理能力が落ちるという声が出ています。
トップ俳優たちもスターPDとスター作家の演出作に集中して、ケーブルドラマの作品を好んでいます。
これらのドラマはキャスティングにおいて果敢なバッティングをしています。一方、地上波は製作費を節約するために新人を起用する場合が多いです。
ある俳優マネジメント関係者は「今や、俳優たちもtvNやJTBCドラマを優先順位に置きます。台本もしっかりして、魅力的なキャラクターも多い。」
「最近、ケーブルと地上波の出演料もほぼ同じになって、大きなメリットはないものの作品自体や制作環境が良く、このことを好む俳優たちが多い」と話しました。
地上波も「攻撃的な投資戦略」の必要性はわかっているものの、現実は厳しいです。
地上波の広告が毎年減っている上、景気低迷の余波が広告市場にまで影響を及ぼしているのです。
その上、放送視聴率が全般的に低下し広告収入が激減、ドラマ運営自体が簡単ではありません。
一時韓国ドラマの活路になった中国への輸出の道も閉ざされました。悪循環が繰り返されているわけです。
ひとこと
良い作品を作りたいとスターPDが出ればスター作家が追いかけ、良い脚本ができればスターが集まるのは当然のこと。なかなかこの流れは変わらない…でしょうね。
*写真と記事はjoynews24よりお借りしました。
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