韓国社会|韓国の次期大統領?アン・チョルスの決意

韓国社会|韓国の次期大統領?アン・チョルスの決意


今日はすっかり秋も深まって空がきれいですね。さて、皆様アン・チョルスという名前を目にしたことはありますか?

先日のソウル市長選のニュースで耳にしたという方、あるいは、カン・ホドンさんの番組だった「黄金漁場」に出演したのを見たという方もいらっしゃるかもしれません。

インターネットで調べてみると『元IT起業家で若者世代にカリスマ的人気を誇る大学教授。10月下旬の出直しソウル市長選への出馬説とともに、大統領候補の世論調査でもトップに躍り出た。』と紹介されています。





そのアン・チョルスさんの驚きのニュースが伝わってきましたので、今日はお伝えしたいと思います。


★韓国のビルゲイツ、次期大統領になってほしい人物第一位アン・チョルス、1500億ウォンの会社持ち株を社会に還元★



アン・チョルス、ソウル大学融合技術大学院長は、保有する『アンチョルス研究所』の株式の半分を社会に還元するという驚きの意向を明らかにしました。

アン・チョルス教授は14日午後5時30分、全従業員に電子メールを送り「長い間、心に抱いていた小さな決意を実践に移そうと思う」とし

「私が保有している研究所の株式の半分を社会のために使う」と明らかにしたのです。

続いて、 アン・チョルス教授は、「企業が存在することには、お金を得ること以上の崇高な意味があり、これにはメンバー 一人一人の自己実現はもちろん、一緒に生きていく社会に貢献する存在でなければならない。

より大きな次元の価値を実現することが、企業の使命だと信じられてきた。今、その価値を実現する時が来た」と明らかにしました。

アン・チョルス教授は、「どのように使われるのが一番意味があることなのかは、多くの方々の意見を謙虚に聞いて決定しますが、低所得層の子どもたちの教育のために使われたらと願がっています。」と語りました。

「今、私たちが生きている社会が抱える多くの問題の本質は、価値の混乱と資源の偏った配分であり、その根本には教育が位置していると思うから」と付け加えました。

なお、アン・チョルス教授が保有している株の持分は37.1%で、社会に還元される金額は、約1500億ウォンに相当すると思われます。

[以下は、アン・チョルス教授の電子メールの全文です]

一緒に希望を抱いて生きて行く社会を夢見ている皆さん!こんにちは。私は今日、長い間心の中に抱いていた小さな決意を実践に移そうとしています。

それは分け合うことです。私はこれまで、医師と企業人、教員の道を歩んできて、私たちの社会や共同体からの過分の恵みと励ましを受けてきました。

その結果、常に挑戦のときめきと成就の喜びを抱いて、生きることができました。この過程で、私は一つのことを忘れずに大事に保管してきました。

それは私が成し遂げたことは、私だけではできなかったということです。私は企業を経営しながら、それなりに”魂のある企業”を作ろうと努力してきました。

企業が存在するのはお金を得ること以上の崇高な意味があり、これにはメンバー 一人一人の自己実現はもちろん、一緒に生きていく社会に貢献する存在でなければならないという、より大きな次元の価値も含まれると信じてきました。

そして今、その価値を実践しなければならない時が来たと思っています。

戦争の廃墟と分断の痛みを乗り越えて、前例のない成長と発展を成し遂げてきた私たちの社会は最近、大きな試練を経験しています。

健康的な中産階級の生活が崩れていて、特に夢とビジョンを持って、より明るい未来を夢見なければならないはずの若い世代が挫折し、失意に陥っています。

私はこの10数年の間、皆さんと同じく、健康でやる気に満ちた若者たちの現場で、仲間として一緒に仕事をし、学校で師匠と弟子にも会いました。

また、その過程で、理想とビジョンを聞いて皆さんの苦悩と涙も見てきました。

それにもかかわらず、残念ながら、我々が今日直面している試練を国と社会が一挙にすべて解決することはないだろうと思っています。

ならば、国と公的領域の悩みに劣らず、私たち自身もそれぞれの場所で何をするかを考えることが重要ではないかと思うのです。

特に、社会の中で相対的に多くの恩恵を受けてきた立場から、私は先頭に立って共同体のために貢献する、いわゆる「ノブレスオブリージュ」が必要な時ではないかと思われます。

失意と挫折に陥った若者たちに向けての心からの慰めも必要で、対策を議論することも重要ですが、共同体の共生のために小さな実践をすることこそ、今この時点で、最も切実に求められる特性だと考えるからです。

“いつかは一緒にいなくなる同時代の人々と、より意味のある健康的な価値を守りながら生きていき、「星の向こうの塵」に帰ることが人間の生活だと思います。

“この10年前に私が本に書いた言葉を思い出してください。そこで、まず私の研究所の株式の半分を社会のために使うつもりです。

具体的にどのような手続きを踏むのがいいのか、またどのように使われることが一番意味があるのかは多くの方々の意見を謙虚に聞いて決定しますが、低所得層の子供たちの教育のために使われればと願っております。

今日の私たちの社会が抱える多くの問題の本質は、価値の混乱と資源の偏った配分であり、その根本には教育が位置していると考えるからです。

そこでまずは、自分が置かれた社会的、経済的不平等のために機会を保障されず、存分に才能を育てて行くことができない低所得層の青少年たちに夢と希望を与えることに使われたらいいなと思っています。

これは、他の意図や目的を持って、行動することではありません。昔から考えてきたことです。それを実践するということ、それ以上でも以下でもありません。

ただ一つだけ願いがあるとすれば、今日の私の小さなアイデアが呼び水となり、幸いにも今、私と志を同じくしてくれることにした数人の友人たちのように、多くの方々の参加の希望があれば・・・ということです。

志のある方々の多くの関心と参加を期待しております。

感謝しています。

2011年11月14日 アン・チョルス 拝具




【あなたは、あなたの財産の半分を寄付することができますか?】

アン・チョルスの寄付が報道されて以来、みんなに問いかけられています。  もちろん、NO!でしょうね。

私は、アン・チョルスのことで、昔ばなしをひとつ思い出しました。

キツネが葡萄畑の周囲を回りながら、葡萄を食べようとしましたが、フェンスがあって入ることができませんでした。

キツネは絶対葡萄を食べてやると思い、四日間何も食べずにおなかをへこませ、フェンスの穴を通って畑に入るのに成功しました。

おいしい葡萄をいっぱい食べて、葡萄畑から出ようとしましたが、今回はせっかくへこませたお腹が膨らみ、フェンスの穴から出ていくことができなかったんです。

仕方なく、キツネは葡萄畑の中で、おいしい葡萄を目の前にしながらも、四日間おなかを空かせました。そして、やっとお腹をへこませたキツネはなんとかフェンスの穴を通って外に出ていくことができたのです。

出た後、キツネはこう言いました。「お腹が減るのは、畑に入る前と、出た後も同じだな」と。


人生もこれと同じで、誰でも最期は何も持たずに去って行かなければなりません。

アン・チョルスは、自分が最期に何を残すべきか、考えているようです。

私たちは、アン・チョルスに比べたらごく少ない財産かもしれませんが、それでも!どのように使ったほうがより価値あるものになると思いますか?

一緒に、これから考えてみたいですね。と言っても、財産の半分は到底無理ですけど、、、だって、たまには、ソウルでおしゃれな雰囲気も味わいたいですし・・・ね(笑)

2011年11月16日 コメント&TB(0)
カテゴリ: 韓国社会 寄付文化


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