韓国旅行|『ユン食堂2』が、韓国食のグローバル化に投げかけるメッセージ♪ (コラム)

韓国旅行|『ユン食堂2』が、韓国食のグローバル化に投げかけるメッセージ♪ (コラム)



「ユン食堂2」でユン・ヨジョン(左)とチョン・ユミ(右)が、料理に熱中している



新年に入って毎週金曜日の夜には、TVで見慣れた俳優たちがスペインカナリア諸島の美しい島ガラチコで、小さなレストランを切り盛りして経験する日常に会うことができます。

彼らは下手な手さばきと、とんでもないミスで笑いを誘っても、心を込めて調理した食べ物と親切なサービスでお客様を満足させ、見る人々を喜ばせています。

レストランのお客様たちの飾らない姿とレストランの周辺の華やかな風光も視聴者たちを魅了しています。

食べ物と旅行、そしてリアリティ芸能という最近のTVプログラムの3大人気要素が適切に描かれたのです。

総合娯楽チャンネルtvNの「ユン食堂2」が自社の視聴率記録を相次いで更新し、今年も’盛業’中です。

昨年3∼5月にインドネシア・バリ島近くの小さな島で撮影されたユン食堂’シーズン1でも視聴率高空行進を展開し、多くの話題を生みました。

当時のメインメニューは焼き肉で、プルコギライス、プルコギヌードル・プルコギバーガーを打ち出しましたが、後に揚げ餃子、ラーメン、フライドチキン、チヂミを追加しました。

今回はビビンバをメインメニューとし、ベジタリアンのお客様を考慮して、焼き肉の代わりに油あげを入れたビビンバも披露しました。

西洋人の食習慣に合わせて前菜とデザートでに、それぞれキムチチヂミとアイスクリームホットクを配置し、後にチャプチェ・タッカンジョン、カルビ、キムチチャーハンを順にメニューに入れました。





「ユン食堂」を団体で訪れたガラチコ村のレストラン従業員たちが乾杯している。



撮影に先立ってプロのシェフの助けを得たとはいえ、料理経験が少ないユン・ヨジョンとチョン・ユミです。

しかし、2人が作った料理に外国人たちが歓声を連発し、知人とともに再び訪れる姿は、韓国料理が外国人たちにも魅力のある食べ物だという事実を物語っています。

シーズン1の主要顧客が観光客だったのと違い、今回は村の住民が主な顧客である点も単純な好奇心だけで立ち寄ったのではなく、噂を聞いて訪れたことを示唆しています。

2月9日の6回と23日の7回の時には、近くのレストランのシェでたちまで団体で来て親指を立て、2日に放送された8回では地域新聞が全面にわたって、ユン食堂を扱った記事が紹介されたこともありました。

韓国料理が思ったより全世界で広く知られていたという点も放送を見ながら、改めて感じることができました。

醤油をかけたビビンバに、「コチュジャンはないか」と尋ねるお客様がいたり、「キムチを別にほしい」というお客様もいました。

韓国料理を食べてみたことがあるというお客様や箸の使い方をかなり上手にできる利用客も少なくありませんんでした。






米国LA韓国文化院と韓食調理アカデミーが共同で開設した’韓国料理講座’の現地の受講生たちが2016年12月10日料理競演を繰り広げた。[YONHAPMEWS資料写真]




10余年前まで外国の韓国料理レストランは主な顧客が韓国人観光客や現地同胞でした。

所在地も、コリアタウンが大半で、メニューは焼肉・サムギョプサル・ビビンパ、キムチチゲ・味噌チゲ・ソルロンタン・ユッケジャンなど韓国人の口に慣れたものが中心でした。

そのため、韓国料理が和食や中華料理はもちろん、インド・ベトナム・タイに比べても遅れを取っているという評価が支配的でした。

しかし、今は変わりました。韓国料理の振興院の最近の発表によると、全世界で運営中の韓国レストランは2009年86ヵ国9千253ヵ所から昨年90ヵ国万3千499ヵ所で262%も増えました。

国別では、中国(高1万5千985個)、日本(9千238社)、米国(3千293個)、台湾(858個)、ベトナム(528個)、カナダ(511個)、マレーシア(334個)、インドネシア(289個)、オーストラリア(252個)、タイ(250個)の順で8年間の増加率は、台湾(38倍)、インドネシア(31倍)、カナダ(12倍)、中国(7倍)、マレーシア(5倍)で目立ちました。

驚くことに、ベネズエラ、スリナム、ルワンダ、マダガスカル、トンガ、アゼルバイジャンなど韓国人観光客や同胞がいないような国でも韓国料理店が運営中でした。

韓国料理店数だけ増えたのではなく、現地化や高級化も進んでいます。

全体の韓食レストランの86.6%が韓国人密集地域ではなく現地商圏に位置付けられ、現地人客が半分を超えると回答したレストランが76.1%に達しました。

経営主の国籍は54.5%が外国人でした。ホテルに出店する韓国レストランも2014年37社から3年で123社に増えました。

韓国料理の振興院が昨年9∼10月、全世界の10大都市に居住する外国人(同胞を除く)6千人を対象に調査した結果では、韓国料理、認知度64.1%、韓国料理の満足度83.2%、韓食レストラン満足度92.2%、今後韓国料理店訪問の意向73.8%、韓食レストラン推薦の意向89.7%、飲食観光を向けた訪韓希望者56.7%などとなりました。

THAAD配置の影響を受けた中国の北京と上海を除いたすべての都市で2016年より項目別の数値が一斉に増加しました。





2017年4月8日、ケニアのナイロビの韓国大使官邸で開かれた韓国料理祭りで、参加者たちが超大型ビビンパを作っている。 [YONHAPNEWS資料写真]



「ユン食堂」は出演陣と一般人の自然な日常の姿を見せてくれているリアリティ番組ではありますが、特定の状況を設定した後、演出と編集を経た架空の現実です。

一部の視聴者たちによると「否定的な客の反応を除いて良く映る場面だけ出している」と皮肉って、「あまり大きくもないレストランに従業員が4人も居て、客5∼6チームを受けて終わるなど滅びても仕方がない」と批判する飲食業従事者も少なくないといいます。

このような反応と非難を意識したように演出者、ナ・ヨンソクPDは先月記者懇談会で「私たちの企画意図は、韓食グローバル化を広報したり、食堂経営のノウハウを知らせようとするのではなく、視聴者のファンタジーを満たすことです」と説明しました。

それでも「ユン食堂」が外国の韓国レストランに投げかけるメッセージは決して軽くないです。

食堂の立地選定、きれいで洗練されたインテリア、現地人の味覚と食習慣を考慮したメニュー選択とレシピ開発

さらに、味に劣らず重要な料理の彩りや形、よく訓練されたサービス、親切で心のこもった態度などが成功の鍵という点を確認させたという点には食堂関係者らも同意しています。





★「ユン食堂2」ep.8





別の見方をすれば、「ユン食堂」の人気は外国の韓国料理レストランに借りがあるとも言えます。

彼らが韓国料理を世界各地に伝播しておいてくれなかったなら、「ユン食堂」シリーズは、企画すら考えることもできなかったはず。

外国の韓国レストランが増えて高級化されるとして、韓国の国力が伸張されるわけではないかも知れませんが、韓国の魅力指数が上昇することは明らかです。

韓国料理に好感を抱いて韓国を訪れる観光客も増えています。

創意的なアイデアと果てしない挑戦精神で市場を開拓し、食べ物の韓流を先導してきた韓国料理店従事者たちの労苦に拍手を送ります。



ひとこと


ナPDがファンタジーとしても世界での韓国料理のアップグレード化に寄与していると言われる「ユン食堂」。真心を込めた料理とよく訓練された親切なサービスが成功の鍵の一つなら、4人は既にリアリティ芸能の頂点に上り詰めていますね!


*写真と記事はYONHAPNEWSよりお借りしました。


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