韓国旅行|大人気の「ファンタジーメロ」もはや【トッケビ – 滅亡 – 九尾の狐】ぐらいにならないと?

韓国旅行|大人気の「ファンタジーメロ」もはや【トッケビ – 滅亡 – 九尾の狐】ぐらいにならないと?






「室長」は一時、ロマンチックメロドラマの男性主人公の常連の職業でした。 しかし、時間が経ち、職場内の序列自体が消えてしまったこの頃、室長は思い出の肩書きとなりました。

室長の代わりにチーム長が普遍的な時代に室長だった男性主人公は’滅亡’となり、’九尾の狐’となって女性主人公の前に登場します。

5月10日に登場した「ある日、私の家の玄関に滅亡が入ってきた。」と5月26日から始まった「九尾の狐とキケンな同居」の話です。

もちろん、滅亡と九尾の狐が初めてではありません。 ロマンチック·メロドラマの「大母」とも言えるキム・ウンスク作家が早くもリードしていました。 2016年の16部作『トッケビ』で、キム·ウンスク作家はメロドラマの歴史に一線を画しました。



◇時空超越ファンタジーとなったロマンチックメロドラマ

それ以前のロマンチックメロドラマの大きな特徴は現実的という点でした。

つまり、実は素敵でハンサムな室長が平凡な私の前に現われることも、私に執着するように恋をする可能性も稀薄なファンタジーでしたが、それでも現実の中のもっともらしい背景を通じてロマンチックメロドラマは現実に起こりそうな恋の物語のように見えていました。





tvN10周年特別企画ドラマ「寂しくきらびやかな神 トッケビ」




ところが2016年「トッケビ」はそんなロマンチックメロドラマの枠を破ります。 939年間生きてきた「トッケビ」と、そんなトッケビとともに生きる死神が平凡な人間の女性たちと出会い、愛の縁を結ぶことになりました。

『トッケビ』はその後登場する時空超越ファンタジーロマンチックメロドラマの典型を示しています。 最初は、人間の領域を超えた特別な男性と平凡な女性主人公です。 ところが、彼らは後で分かって来るのですが、長い時間にわたって絡み合った事情があるのです。

ウェブトゥーン原作のドラマ「九尾の狐とキケンな同居」も似た設定です。 なんと999年も生きた九尾の狐である男性主人公のシン·ウヨ(チャン·ギヨン)の狐の玉を偶然、大学生であるイ·ダム(ヘリ)が飲み込んでしまいます。

シン・ウヨは自分の玉を守るという名目で、イ・ダムに同居を提案します。 もちろん、この話は最初は断られます。 しかし、キツネの玉によってイ・ダムは苦痛を味わうのです。

酉年生まれの男がイ・ダムに触るだけでも体の力が抜け落ちて痛い、そのような危機からイ・ダムを救い出したシン・ウヨ。 仕舞いには1年以内に玉を取り出せなければイ・ダムは死ぬというのです。

ところが、すでにシン・ウヨはイ・ダムの体からキツネの玉を取り出す方法を知っています(その方法はロマンチック·メロドラマらしく非常にロマンチック)。

しかし、シン・ウヨはすぐに玉を抜く代わりに同居を提案するのです。 偶然初めて見たのに、イ・ダムに対するシン・ウヨの視線には、初めて見た異性に対する複雑さが感じられます。

シン・ウヨにはかつて愛した女性がいて、その女性とキツネの玉で絡んだ事情がまたあるのですが、そんな過去が現在のイ・ダムを見る視線にオーバーラップします。



◇生と死の運命論的愛

普通の人の目には見えない剣を939年間刺したまま生きてきたキム・シン。その永生の人生を終わらせることができるのは「人間の花嫁」。

外見はまともな人間の男ですが、実は神の領域である男性主人公のアキレス腱は平凡なヒロインです。 そしてアキレス腱のボタンは「愛」です。

「ある日私の家の玄関に滅亡が入ってきた」も似たような設定です。

脳腫瘍で余命宣告を受けたドンギョン(パク·ボヨン)は、さらに同じ日付き合っていた恋人が既婚男性だという事実を知り、その妻から様々な侮辱を受けます。

それに加えて会社では上司がおだてて、彼女の私生活さえ公開されてしまいました。 最悪の一日を過ごした東京はその日の夕方一人でお酒を飲んで叫ぶのです。

「世界よ、みんな滅びて、滅ぼして、滅ぼしてくれ!」










ところがこの単語「滅亡」をすぐに理解した人がいました。 神なのか邪神なのか悪魔なのかさえ分からない「滅亡」(ソ·イングク)です。

彼女の声を聞いた滅亡はすぐにドンギョンを訪れ、彼女の願いを叶えてやるといいます。 当然ドンギョンは自分のために世の中が滅びてしまうことを望みません。

生と死をはさんで仲良くしていた二人、そんな中で滅亡がドンギョンに心を奪われてしまいます。 彼は、ヒロインの願いを聞き入れる代わりに、死を迎えることにしました。 ヒロインが恋をするようになったら、滅亡することになるからです。

一つの会社で、あるいは一つの空間で充実しながら愛を育んできたロマンスは、時空を超越した歴史的背景を持って、生と死がかかった運命的な愛となりました。

その昔の偉そうな男性主人公一家の反対は、もはや神との約束や神託のような巨大な運命的談論の問題となったのです。



◇トッケビや死神や九尾の狐ぐらいにならないと




「寂しくきらびやかな神 トッケビ」





しかし、時空を超越しても、生死のかかった運命的恋をしても、室長であれ滅亡であれ、九尾の狐であれ、「一貫した設定」があります。

男性主人公は依然として「白馬に乗った王子様」になってヒロインの前に登場するということ。 韓国ドラマ『ザ·キング:永遠の君主』で男性主人公イ・ゴン(イ·ミンホ)が実際に白馬に乗って登場しますが、そうでなくても『トッケビ』で人々の脳裏に最も多く残る場面は拉致されていくチ·ウンタク(キム·ゴウン)を救うためにトッケビのキム・シンと死神が歩いてくる場面ではないでしょうか。

同じように韓国ドラマ『九尾の狐とキケンな同居』で、連れ去られたイ・ダムを助けるために、シン・ウヨは空間移動をして現れます。 「ある日、私の家の玄関に滅亡が入ってきた」もやはり滅亡は死ぬ危機にあるドンギョンを救うために登場します。






tvN水木ドラマ「九尾の狐とキケンな同居」





トッケビであれ死神であれ滅亡であれ、そして九尾の狐であれ、彼らは一様にヒロインを惑わすほどハンサムで、高価な車に乗り、その高価な車にふさわしい素敵な服飾と宮殿のような空間でヒロインを迎えます。

それに加えて、現実の限界を超えて、ヒロインが望むことを叶えてくれるのです。 縮地法や空間移動でヒロインの望む場所はどこでも行くことができます。

親のお陰でなければ家を買うことはできない現実の中、トッケビや死神や九尾の狐程度になってこそ、ファンタジー的ロマンを満たすことができる時代になったということでしょう。

現実的な背景から時空超越ファンタジーにアップグレードされたロマンチックメロドラマ。 もしかしたら、そのようなファンタジーの拡張は、「現実の男」を通じて、あるいは愛を通じて人生の反転を図ることは現実的ではないという普遍的自覚の反映という面もありそうです。

「トッケビ」が人気を集めた2016年頃は、非婚主義が人生の選択肢として声を出し始めた時期と重なるからです。



ひとこと


「その昔の偉そうな男性主人公一家の反対は、もはや神との約束や神託のような巨大な運命的談論の問題となった」にひゃ〜と声を上げてしまいました。楽しめるコラムです^^/


✳︎写真はtvNより記事はmedius.coからお借りしました。


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