韓国旅行|穏やかで見え透いていても惹かれる…”Kドラマ”に吹く「ロマンスドラマ」ブームの理由とは?

韓国旅行|穏やかで見え透いていても惹かれる…”Kドラマ”に吹く「ロマンスドラマ」ブームの理由とは?



先月初放送されたtvNの土日ドラマ『二十五、二十一』(左)とSBSの月火ドラマ『社内お見合い』(右)はそれぞれ8回と6回を基点に視聴率10%を突破し、ロマンスドラマの興行に貢献している。 [写真tvN、SBS]




「辛味」の代わりに「まろやか」がまた人気です。 ロマンスコメディードラマが再び人気を見せ始めたこのごろのお茶の間劇場の話です。

昨年は刺激的なドラマやジャンル物の興行で頭角を現せなかった純粋·青春ロマンス物が最近再び視聴者の目を引いています。

このような流れの先頭にはtvNの土日ドラマ『二十五、二十一』と、SBSの月火ドラマ『社内お見合い』があります。 それぞれ先月12日と28日にスタートを切った2つのドラマは、劇の中盤に当たる回で視聴率10%を突破しました。

初回放送6.4%の視聴率で始まった『二十五、二十一』は8回目で10.9%を記録して以来、現在も維持中であり、初回4.9%でスタートした『社内お見合い』も6回目で10.1%を記録した後、順調に進んでいます。









二つのドラマは、OTTの視聴順位、TV話題性指数など、各種指標でも並んで上位を占めています。 両作品ともにサービスしているNETFLIXの国内の視聴ランキングで(27日基準)「社内お見合い」が2位、「二十五、二十一」が3位を記録中で、この24日に発表された3月3週目TVドラマ話題性ランキング(グッドデータ・コーポレーション集計)では「二十五、二十一」が1位、「社内お見合い」が2位に上がりました。

これらの作品の人気の背景は重いジャンル物の洪水の中に’笑いながら’見られるドラマに対する需要が生じたことに加えて、従来のロマンス物の形に吸入力のある変奏を与えたという点が挙げられます。






tvN「二十五、二十一」は1998年IMF危機の年を背景に、高校フェンシング選手のナ・ヒド(キム・テリ)と放送記者ベク・イジン(ナム・ジュヒョク)がお互いに力になっていく話を描いている。当時、人気を集めた漫画「フルハウス」から公衆電話、ポケットベル、PC通信など復古風の小物はこの作品の主要見どころの一つだ。 [写真tvN]




◇IMF危機の中“これから2人で遊ぶときは、こっそりと幸せになろう”は若者たちの呼応得た…「二十五、二十一」

「二十五、二十一」は1998年IMF(国際通貨基金)、外為危機を背景にその中で揺れた若者たちが互いの心の支えになっていく話が大きな流れです。

キム・テリが演じるナ・ヒドは高校生フェンシング選手で、通っていた学校のフェンシング部が廃止されると、新しい学校に転校したいがために、犯罪に巻き込まれる’作戦’も辞さないしっかりしたキャラクターです。

そんなヒドと偶然出会ったベク・イジン(ナム・ジュヒョク)は没落した裕福な家の息子で、家族と離れて生計を立てて行くために孤軍奮闘する人物です。

二人が現実の痛みをしばらく忘れて走って“これから2人で遊ぶときは、こっそりと幸せになろう”とヒドの言う2話の最後の場面は、青春を形象化した’歴代級エエンディング’としてこのドラマのファンの間で語られています。









◇クリシェだらけだが…「知っている味がおいしい」を教えてくれる「社内お見合い」

2017年に連載された同名のウェブ小説を原作とする「社内お見合い」はキャンディ型の女性主人公、財閥の男性主人公、2人の間の契約恋愛などロコ物のクリシェを叩いたと言っても過言ではありません。

しかし、監督自ら「『知っている味がおいしい』という言葉のように、予想可能な状況は直接的に見せようとしました。」(パク·ソンホ監督)というほど、クリシェの露骨な演出がかえって口コミで広がり、視聴率上昇に繋がりました。










友達の代わりにお見合いに来て、自分が通う会社の社長と絡むようになったシン·ハリ役のキム・セジョンのコミックですが、ぎこちなくない演技に特に好評があふれています。

キャラクター間で誤解が生じても、すぐに解いてしまう、特有のスピード感ある展開も人気の要因です。





SBS『社内お見合い』は平凡な会社員シン·ハリ(キム·セジョン)が友達の代わりにお見合いに来て自分が通う会社社長カン·テム(アン·ヒョソプ)に出会い恋に落ちるという、やや決まりきったロマンスコメディー。叙事にスピード感のある展開と魅力的なキャラクターで描く。 [写真SBS]




このような「まろやかな味」ロマンス物の躍進は、昨年下半期に放送されたtvN「海街チャチャチャ」、SBS「その年、私たちは」などが興行の延長線上にあります。

先月12日から始まったJTBC「気象庁の人々:社内恋愛は予測不能?!」も気象庁職員間の社内恋愛を詳細に描き、ロマンス物ブームに加わりました。

明らかな悪役がなく、刺激的な事件の代わりに、主人公たちの感情線が劇の中心軸というのが、これらの作品の共通点です。

昨年、OTT市場ではNETFLIXの「イカゲーム」「地獄が呼んでいる」といったジャンル物が成功を収め、地上波·総編ドラマの中ではSBSの「ペントハウス」、TV朝鮮の「結婚作詞離婚作曲」など、いわゆる非倫理ドラマが話題を呼んだのとは対照的な流れです。

専門家は最近重みのあるジャンル物興行の反作用でロマンス物が再び人気を得ていると分析すしています。 ハ·ジェグン大衆文化評論家は「過去には韓国ドラマがロマンス物一辺倒だったとすれば、最近になってジャンル物が人気を集めると、OTTのような新しいプラットフォームだけでなく地上波でも誰もがジャンル物に飛び込ん見ました。」

社会雰囲気も重い中、笑いながら見られるロマンス物が再び愛される流れが形成されたのでしょう。」と分析しました。






昨年下半期からロマンス物の興行が続いている。左からtvN番組「海街チャチャチャ」、SBS番組「その年、私たちは」、JTBC番組「気象庁の人々:社内恋愛は予測不能?!」のポスター。 [写真各放送局]




ドラマ評論家のコン·ヒジョンさんも「人々はジャンル物の高い完成度に歓呼しますが、地道に没頭していくと疲労感もたまります。真剣なテーマの代わりに感性を追いかけるロマンチック物はこうした疲労度を解消する役割をします。」と話しました。

ただ最近の流れはロマンスジャンル全体の再浮上というよりは、ロマンス物の中でも既存モデルから一段階進化を図った作品が呼応を得ていると見るべきだという声も出ています。

大衆文化評論家のキム·ソンス氏は「ロマンスはいつも韓国ドラマの主流だったので’帰還した’などの表現は正確ではありません。同じロマンスジャンルであっても過去の作品に比べて進んだ地点がなければ成功は難しいのですから。」と話しました。

キム評論家は「『二十五、二十一』は既存の『応答せよシリーズ』のように復古コードに根ざしていますが、1998年の話を通じて現在の私たちの苦痛や時代精神も振り返らせるという点で、一層成長した作品です。」

「『社内お見合い』も典型的なシンデレラストーリーですが、身分の差があるチン·ヨンソ(ソル·インア)とシン·ハリ(キム·セジョン)の間の友情など女性たちの連帯という新しい魅力ポイントがあります。」と分析しました。




ひとこと


「明らかな悪役がなく刺激的な事件の代わりに、主人公たちの感情線が劇の中心軸」…せめてドラマを観る時ぐらいは、夢を見て、くすっと笑って、心を温めたい…共感しますね^^/


✳︎写真はtvN,SBS他より記事はjoongang.coからお借りしました。

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