韓国旅行|『サイコだけど大丈夫』パク監督が選んだ「一番好きなシーン」は意外にも?
◇東南アジア、NETFLIXで1位を記録 南米地域でもトップ10入り。精神疾患を抱える患者の心理描写場面、映画のような感覚的演出で好評。
tvNドラマ「サイコだけど大丈夫」で一緒に家族写真を撮ったガンテ(キム·スヒョン)とムニョン(ソ·イェジ)、そしてサンテ(オ·ジョンセ) パク·シヌPDは「本当に難しいキャラクターを選択してくれただけでも俳優たちを尊敬している」と述べた。 tvN提供
幼年時代、親から愛されることができず、感情が干からびた児童文学作家のコ·ムニョン(ソ·イェジ)、病気の兄を世話しなければならない現実の重みで、愛を拒否する精神病棟保護司のムン·ガンテ(キム·スヒョン)、自閉症を患うカンテの兄ムン·サンテ(オ·ジョンセ)まで。
9日に終了したtvNドラマ「サイコだけど大丈夫」の登場人物は皆、欠乏による傷を抱えて生きています。
ドラマは、世の中の基準では「サイコ」のように見える二人がお互いの痛みを理解して連帯する過程を温かく描いています。
『嫉妬の化身』、tvN『ボーイフレンド』に続き『サイコだけど大丈夫』を演出したパク·シヌPDと17日、書面で会いました。
「サイコだけど大丈夫」は放映直後から東南アジアのほとんどの国でNETFLIX日刊「トップ10」で1位になり、日本でも12話放映以後1位になりました。
南米とオセアニア地域でもトップ10入りし、世界的な人気を集めています。
「不便な人々の不便な話を描いたドラマなので、どう紹介して解決していくかについて最も悩んでいました。」
「あまりにも楽だと個性がなさそうで、あまりにも不便だとそっぽを向かれそうなので、その間を探そうと努力しました。
「ムニョンの怪しさがむしろ魅力的であることを、ガンテの平凡さがむしろ特別であることを、サンテの持つ不便さがむしろ愛らしくなることを願って作業しました。」
ドラマは3人の主人公をはじめ、ガンテが働く「OK精神病院」の精神疾患を抱える患者たちの事情と心理にスポットを当てました。
特にベトナム戦争参戦で経験した殺戮で心的外傷後ストレス障害(PTSD)を患うカン·ピルオン(キム·ギチョン)がバスの中で工事現場のドリル音を聞いて戦争当時に「フラッシュバック」(現実で手がかりに接した時、それと関連した強烈な記憶に没入する現象)する場面は視聴者から「PTSDのフラッシュバックを最も実感深く演出した場面」という好評を得ました。
耳を塞いで目を閉じ、バスの真ん中に座り込んだカン·ピルオンの両脇の窓の外に大砲が爆発し、銃弾が飛び交う場面は、戦争を彷彿させます。
「マウルバスは目的地に行くための移動手段ですが、私が望む場所ではなく近くの停留所まで行って、その停留所ごとに誰か降りて誰か乗って…。」
「人生と本当に似ているところが多い背景だと思いました。そんなところでカン·ピルオンの痛ましい一瞬が再現されることが、実に魅力的な設定だと思いました。」
「バスの窓が場面を映す装置として有利にもなったと思います。」
ムニョンのファンサイン会に行く浮かれたサンテの感情を、壁画の中の絵が動き、桜の花が舞い落ちるように描いた場面、躁病と露出症患者のギド(クァク·ドンヨン)が国会議員の父親の遊説舞台に飛び込んで歌を歌って踊る姿など、多くの名場面がありました。
このうち、朴PDが選ぶ名場面は、皮肉なことに最も平凡な瞬間でした。
「ガンテとムニョンが普通の高校生で、サンテは会社員だったガンテの夢の場面が一番好きです。」
「大したファンタジーではなかったのに、私にはどのファンタジーよりもすごいと感じられました。強烈な何かをせず、何ともないように見えるその感じがむしろ強烈でした。」
国民の相当数が精神疾患を患っている現代社会で「お互いの欠乏をお互いのぬくもりで満たす温かさ」を見せようとした「サイコだけど大丈夫」。
パクPDは、ドラマが人々にどのように記憶されることを望むのでしょうか?
「ドラマの中の「サイコ」が健常者と同じであることを見せることに集中しました。」
「「サイコだけど大丈夫」に出演した人たちは 「大丈夫」な人たちだったと覚えてほしいです。私たちはみんな少しずつ「サイコ」です。それでもいいんじゃないでしょうか?」
ひとこと
最後の言葉まで温かい監督。初めから最後まで一貫してブレない監督の優しいまなざしが感じられるからこそ、世界中の人々の元にもその想いが届いているのでしょう。素敵ですね❤️
✳︎写真はtvNより記事はdonga.comからお借りしました。
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