韓国旅行|ベーカリーカフェから財閥が撤退!
新羅ホテルは議論の末に、私どもの本でもご紹介したコーヒー、パン専門店「アティジェ」の事業から電撃的に撤退することにしたのです。財閥企業が自営業者を殺すという非難を受けた結果のことでした。
28日の英国の新聞フィナンシャルタイムズも、「韓国:財閥とパンの戦い(South Korea:bun fight with the chaebol)」というタイトルの記事で大きく取り上げました。
フィナンシャルタイムズは、”財閥2、3世のの娘たちが、趣味でパン屋を経営し、国民の雇用を奪ってはならないと多くの国会議員が批判し、撤退に至ったと記述しました。
しかし、問題の核心は撤退の有無ではないと述べています。財閥が、製菓製パン事業から撤退するように政府が要求したのは、見せかけにすぎず”問題の本質は違うと述べています。
政府がセーフティーネットを提供することなく、零細自営業者の生計を脅かす政策を進めてしまったことにあります。韓国政府がこの敏感な問題を無視している”と批判したのです。
財閥2.3世が運営しているパン屋は、「アティジェ」の他にも、ロッテグループの辛格浩会長の孫娘チャン・ソンユン代表の「フォーション」
新世界グループイ・ミョンヒ会長の娘チョン・ユギョン新世界副社長が株式を持っているウエスティン朝鮮ホテルの「vecchia&nuovo」
鄭夢九現代起亜自動車グループ会長の娘のチョン・スンイ専務が経営している「オジェン」などがあります。
“財閥3世プリンセスの戦争”の記事も是非合わせてご覧下さい。
オジェンのメニュー
オジェンのチョン・スンイ専務
また、LGグループが経営しているスンデとチョングッジャンビジネスも撤退することを発表しました。
このニュースを読んで、財閥だからこそ質のいいカフェやパン屋を経営することができたのに、寂しいという意見があります。
また反対に庶民の働き場所であるパン、スンデにまで財閥がかかわるのはおかしいという意見もあるのです。
徐々に「artisee」は小さい店舗から撤収されることが決まりましたが、こちらでもご紹介した島山公園の「vecchia&nuovo」がどうなるのかはまだ分かりません。
でも、パンのことで世界的な経済誌で取り上げられるとは、韓国はやはり財閥抜きでは語ることのできない社会構造なんですね。
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