韓国旅行|明らかなファンタジーでも期待する理由…ドラマ『ホテルデルーナ』(コラム)♪

韓国旅行|明らかなファンタジーでも期待する理由…ドラマ『ホテルデルーナ』(コラム)♪





周りの人たちにドラマを見てるのかを聞くと、ほぼ半々に分かれるようです。中でもドラマを見ない理由の大部分はこのように言うのです。

ドラマは目に見えていて幼稚な”キリングタイム”用ではないかと。

私も普段は、軽いキリングタイム用のコンテンツはあまり好きではないのでドラマを見るとき、ミステリーや犯罪スリラーあるいは人物間の感情線をよく映したドラマなどを好んで見ています。



◇ファンタジー設定が見え透いている?






ところが、今回選んだドラマは、ほかならぬアイユ – ヨ·ジングが登場するtvNファンタジードラマ「ホテルデルーナ」でした。

ホテルデルーナは長い時間の中で結ばれてこの世を去る魂たちのためのホテルの社長で、死ぬことができないまま罰を受ける女性主人公のチャン·マンウォル(アイユ)と、幽霊を見ることができるホテル支配のク·チャンソン(ヨ・ジング)の話です。



◇ファンタジーの設定、明らかか否か?






アイユやヨ·ジングにかなりのファン心があって選んだものの、どこか事情があるように見える若い女性ホテル社長の話に好奇心ができたためです。

ところが、回を重ねるにつれて知りたくなりました。

なぜ、引き続き見たくなるのか、そして人々はどうしてこのドラマが好きなのか。大体の見当がつくファンタジー設定がなぜ人気なのでしょうか。

幽霊や神が出るドラマなら、すでに先史例でtvNドラマ「トッケビ」が大きな人気を博したため、すでに学習した視聴者たちには分かっていることも多いでしょう。

また最近では、長時間死なずに生きて罰せられる女性キャラクターが出てくるコンテンツが度々見られるてもいます。

NAVERで連載するウェブトゥーン新「石器女」の主人公·スッキも新石器時代から今まで、死んでも体が再生するスーパー遺伝子を持つように長い一生を終える機会のみを求める物語です。





「新石器女」



ところが、あまりにもありふれたファンタジー設定が依然として視聴者に近付くことができる理由は、主人公たちが正体不明の力を使う姿や、描かれる幽霊の姿、あるいは表から見ると小さい建物が中に入ると数十階を超える大規模のホテルだったという物理的なファンタジー要素のためではないでしょう。

むしろ、そのようなファンタジー的な要素を見ると、多くの人はにっこりとして、CGやVFXチームが手を焼いたのではないかと思ってしまいます。

実際ファンタジーなのは、魂が過去の痛みを乗り越え生まれ変わるという次のステップを進むことができるよう支援する、すなわち、現実の中では見つけることが難しい優しい人間がドラマを導くメイン要素だという点なのでしょう。



◇現実には見られない人







ホテルデルーナ5話のエピソードでは結婚できず、現生を発つサホン式を行う女性の話が出てきます。

その婚姻式は女性の身体の一部である爪と髪の毛が入った小袋のポケットを初めて拾った”人間の男性”が女性の夫になって食事が行われます。

運が悪く突然魂の夫になった生きた男は何の罪かと思い、実に利己的な女ではないかと思いました。

しかし、このすべてのことは、実は女性の本当の夫の親が、自分の息子だけ完全に生きていくためであったとを見せてくれます。

それぞれの立場から仕方なかった選択が切なく苦しく感じられました。

そのような心を丸く受け止め、最終的には、皆がよりよい選択ができるように最善を尽くして支援するホテル支配のク·チャンソン(ヨ・ジング)は、神の選択を受けるほど温かくて真剣です。

その他にも、多くの魂を助けながら、それなりの満足感さえ得る彼の姿は、本当にファンタジーな感じがするのです。



◇霊魂を送る彼ら






しかし、実際には彼のファンタジー感と対比されて、さらに興味深かったのは、社長チャン·マンウォル(アイユ)が誰の過ちでもない状況、そしてそれ以外にも各自の事情のある魂を眺める方式でした。

ドラマの中でチャン·マンウォル(アイユ)は、長い歳月の間の多くの経験からか、ク·チャンソン(ヨ・ジング)がデルーナの支配人として受けることになるお客様たちのくだらない事情にあまり動揺しないのです。

それよりは、少し皮肉な態度で、まるで最初からお客様の事情や原因を知っていたかのような冷たい態度で一貫しています。

このような態度がとても気に入りました。

抑制されて感情を誘発しない姿は、まるでメディアの中の事情満載の人物たちの見え透いた姿をたくさん見てきた視聴者の態度とも重なって見えるのです。

そして時には鉄壁のようで人間性など微塵もないような1300年を生きてきたチャン・マンウォル(アイユ)が、ただ少しの苦々しとやむを得ないもどかしさを隙間に感じる姿は人間です。



◇長い時間を生きてきたチャン·マンウォル











もちろん、残りの回で彼女の設定をもう少し解放していくべき余地が見えますが、とにかく善良な青年ク・チャンソン(ヨ・ジング)や、千年を超えて生きながら、すべてのことに淡々としているチャン・マンウォル(アイユ)に人間的な姿を発見すること自体がファンタジーではないでしょうか。

それでこれからは、その温かい人間性と少し相反する二つのキャラクターを通じて、少しクールで淡々とした姿に当てはめようとする方式が、最終的に、ずっとこのドラマを見るようにさせる要因はないだろうかと思ってしまうのです。

そのほか縁神(この世界の自然物や地形を創造した巨人の女神)やホンシル(縁を結ぶ赤い糸)など劇中に出てくる韓国の説話的要素がかなり嬉しかったです。

ちなみに、かつて民間説話が復興した時代は、どんな時よりも現実が厳しくて、埋めておいた心を解消することが切実だった時だったといわれています。

だからこそ、ドラマの中いっぱいのエンターテイメント的要素と、少し洗練されていないビジュアル的な演出が目に入っても見続けることになるのは、現実には見ることが難しい一抹の希望があり、温かい瞬間が少し懐かしく期待されるからかもしれません。



◇8話以降、流れが変わる<ホテルデルーナ>









もちろん、ファンタジーの理由に加えて「ホテルデルーナ」を見続ける理由は確かに存在します。

ややもするとメロドラマのように過剰な感性に流れてしまうエピソードを二人の主人公のどうのこうのする面白い要素として少し軽く緩和した点や、チャン・マンウォル(アイユ)のコンセプトに合った開花期のレトロスタイルを見る面白味もかなりあります。

従来の明らかなドラマの性の役割に逆転を与えたことも興味深いです。

また、二人の主演俳優のディクションが本当に良いです。

ヨ・ジングは子役の時から培ってきた長年の内面演技で、設定やキャラクターの性格を、軽くず真正性に作る大きな役割をすると感じている。

アイユも短くない歌手活動で歌詞の伝達力を培ってきたせいか、台詞に力があり、多少無理のある劇の設定やキャラクターの性格を、軽くなく真正性のあるものにすることに、多大な役割を果たしていると感じています。

なので、現実性が濃く本当に苦い余韻を残すウェルメイド作品もいいですが、時には現実では見られないファンタジーのあるドラマを見ながら幻想を楽しむのも良いのではないでしょうか。



ひとこと


あまりにも長く生きてきたために全てに動じない冷めた姿というと「星から来たあなた」のキム・スヒョンさんと「トッケビ」のコンユさんを思い出しますがこのドラマもまた愛される理由がありました♪

*写真はtvNより記事はartinsightからお借りしました。

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