韓国社会|サムソンの “artisée(アティジェ)” 撤退完了!新しいオーナーは?

韓国社会|サムソンの “artisée(アティジェ)” 撤退完了!新しいオーナーは?





以前、「財閥がベーカリー事業から撤退!」という緊急ニュースをお伝えしました。(過去記事はこちらです)

財閥が運営しているベーカリーカフェartiséeをはじめ、とてもおしゃれで

旅行者もよく行く場所ですので、驚かれた方も多いと思います。



******まずは、今年1月のニュースの概略をお伝えします。*********


◆ ロッテグループの系列会社ブリスが運営しているフォションは、

現在ロッテデパートソウル本店と蚕室店、永登浦店、蘆原店、釜山本店、大邱店、盆唐店で営業しておりチャン社長は70%、ロッテショッピングが30%の株式を持っています。


ロッテ会長の孫娘チャン・ソンユン ブリス代表



5店舗が事業から撤退し、縮小され、追加店舗の撤退も避けられない状況です。

さらに、財閥のパン戦争と話題を集めた、新羅ホテルがartiséeからの撤退を決めたため、ライバルの代表格であるロッテの今後の行方にも関心が集まっています。





サムソン会長の長女 新羅ホテル社長

しかし、ロッテ側はフォションは、デパートに入店しているだけで路地商圏を侵害する行為ではないという立場です。(しかし、ロッテはこの日午後、フォション撤退を正式発表しました


チョン·ユギョン新世界副社長が2番目の大株主としての持分40%の朝鮮ホテルベーカリーはパン屋ブランドデイエンデイダロワイヨ
カフェヴェッキア&ヌーボなどを運営しています。



サムソン新世界会長の娘 新世界副社長



1996年に登場したデイエンデイEマート118店舗に入店し、1999年にオープンしたダロワイヨは、新世界百貨店本店と江南店など10店舗に入店しています。

カフェベッキア&ヌーボは、本店と江南店などデパート内にある店と鳥山公園店、ソレマウル店などの路面店を含め、計6店舗が営業しています。


デイエンデイダロワイヨは百貨店内でのみ営業しており、路地商圏侵害が相対的に少ないだろうという分析ですが、

カフェヴェッキア&ヌーボの場合、清潭洞店までの3つの店舗すべてが路面店の形で運営されており、業界では店舗を展開させていく場合に問題になることもあるという指摘が出ています。




これに関連し、新世界グループ広報チームの関係者は “現在路面店の形で運営されているのは鳥山公園と清潭、ソレマウル店など3店舗で

これからデパートに入店することや、路面店も展開する計画はない”と言い切って当分の間、現在の店舗の状態に維持することを予告しました。




財閥が次々と撤退する中、手放すことをせず、ひとりで闘う?とニュースになった新世界副社長



*************************************



◆ そして衝撃のニュースから、約半年。今、財閥が経営していたベーカリーが、どのような状況なのかを探ってみました。


現代起亜自動車グループ会長の孫娘であるチョン・ソンイ専務が顧問運営していた
オジェン

ロッテ会長の孫娘チャン・ソンユン代表が設立したベーカリーフォションも相次いで事業から手を引くと宣言しながら、財閥のパン屋論議は再び静かになりました。



現代自動車グループ会長の孫娘 オジェン顧問
ロッテ会長の孫娘 ブリス代表


しかし、議論が静かになっただけで、状況はまだ近所のパン屋さんに不利な方向に流れています。

新世界グループの子会社が全国新世界デパートやイーマートに入店させたパン屋ダロワイヨデイエンデイは、撤退の意思を明らかにしないまま相変らず盛業中です。









確かに、サムスングループのartiséeは撤退を発表した3ヶ月後の4月末に事業を売却しました。

ところが、この事業を買収したのは、昨年の年間売上高が7000億ウォンを超える小麦粉業界ビッグ3に数えられる財閥企業の「大韓製粉」だったのです。







ロッテのフォションも先月初め、牛乳業界の強者で、ベーカリー”ポール・バセット”を経営する「メイル(毎日)乳業」と「ヨン(Young)流通」に株式を売却しました。

オーナーが変わっただけで、大企業のパン屋という点は変わっていないと言えます。

むしろオーナーの変わったこれらのパン屋ブランドが、攻撃的な営業に乗り出す場合、町のパン屋は、より大きな危険にさらされることもあるのです。


経実連の経済政策チームのグォン・オイン部長は、”問題になった財閥のパン屋は、主に関連会社の百貨店やマートに入店したが

新たにパン屋チェーンを買収した企業は、実際に店舗が路上に出てくる可能性が大きい”と話します。

さらに、議論がパン屋にだけ集中している間に、財閥大企業は​​、カレーやビビンバなどの外食業と美容と化粧品、一般的なコンビニの商品にまでと

韓国型 “ドラッグストア”(Drug Store)などでさらに業種を多様化し、路地商圏を浸食している
と話します。

実際、30年の伝統がある弘益大学前のリッチモンド製菓や28年続いてきた江南ニューヨーク製菓など、その地域を何十年も守​​ってきた店も、うわさなしに消えている状態です。

グォン部長は、 “業種別に大企業の進出を制限する法制化が必要だ”と強調しました。





30年の歴史に幕を引いて閉店したリッチモンド製菓弘益大学店




28年の歴史に幕を引いて閉店したニューヨーク製菓江南店




*記事はCBSニュース2012.6.5から、写真は各社のニュースなどからお借りしました。

さいごに


財閥とベーカリーの関係については、こちらこちらを是非、合わせてご覧下さい♪韓国へのご旅行の際に、財閥のことを少し知っているだけで、いつもと少し違う韓国が見えて来るかもしれません^^

今日、こちらの記事を準備していましたら、大好きなブログ「ハレクラニな毎日Ⅱ」のみみさんがこちら

実際に新羅ホテルにステイしている際にご覧になられたサムソン会長のお話がアップされて、余りの偶然にびっくりしてしまいました!!

まさしく、サムソン会長の長女の方が新羅ホテルの社長で、artiséeの運営もされていたんですね〜。世論に押されたとはいえ、新羅ホテルの撤退は、少し残念な気もしてしまいます。




2012年06月13日 コメント&TB(0)
カテゴリ: 韓国社会 ソウルのカフェ


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